骨の変形とリモデリング

骨は軽量かつ丈夫で柔軟性を持っている。
力のかかる方向によっては反発し、また違う方向では吸収する。

長管骨などは吸収と反発で車で言えばフロントのトーションバーのような役割もしているだろう。

柔軟性があって生きているので、体性機能障害などで骨に慢性的に負荷がかかっていけばそのように変形を起こす。
また外傷によって衝撃を吸収したままの状態になって元に戻れなくなったりもするだろう。

骨のねじれ構造は、重さを支えたり衝撃を吸収する時の構造的な強さにもなっているが、たわむような変形が起こると軸が変わるのでそれに対応する変形が起きてくるだろう。たわめば負荷はかかり続ける、そうなると自力で戻るのは難しいと思われる。
頭蓋なんかもライトに透かしてみると厚いところと薄いところがはっきり分かる、厚い部分の変形が薄い部分を巻き込む形になるのだろう。
ロッシング先生のアーバックルのセミナーで習ったバットレスも頭蓋内の骨内ストレインの起きやすいところなのかなとも思う。

脳は無意識下でもこの骨の変形を認識していると言われている。
骨の変形を修正しようとして、力強い流体圧を向けるように指示を出すらしい。
筋肉や脳そのものは、部分的流体圧を筋膜を通して誘導するように働かせる、これがオシレーションの振幅になってくるとの仮説が語られている。

体性機能障害の慢性的な負荷が骨内ストレインを作ったなら、体性機能障害を先ず施術してこの負荷を取り除かなければならない、これ手順を間違えたら大事になると思う。だからアドバンス領域であることは間違いない。MMETの基礎の弱い人に骨内ストレインはやってもらわないほうがよいだろう。
骨内ストレインが原発で周りの組織に影響をあたえているのなら骨内ストレインが先でも良いのかも。

発生学的にどのようにその骨が成長してくるのか知識と、正常な骨の形状、緻密室の密度や骨梁の方向性など理解があって骨内ストレインの場所が分かる。
そこから骨のニュートラルに持っていくには?全体の構造や外傷のベクトルの理解が必要。骨のニュートラルはミッチェルMETの真髄といったところだろう。
あとは本来の骨へのリモデリング。
骨内ストレインのアプローチが成功したときは骨が柔らかくなった感じがして、循環が変わって温かい感じをクライアントが伝えてくるのだが、かなり循環に大きな影響があると思われる。メカニカルリンクの書籍には「カルシウム代謝と造血作用」に大きな影響を与えられると記載されている。

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